電子出版と図書館

この間、国会図書館の館長・長尾真さんの講演に行ってきた。
平日だったんだけど、たまたま自分の休みにあたってラッキーだった。
お題は「ディジタル時代の図書館の役割」。


印象に残ったのは、

これからは図書館の知識・情報をどこにいても利用できるようにしなければならない。

と、電子出版物流通センターと読書端末。


以下、話を聞きながらどんどんふくらんでいった自分のイメージ(公立図書館)。
個人でクリアファイルみたいな感じの携帯可能な端末(ネットもできる・携帯電話で読む気はせん)に
2週間の貸し出し期間中、本が見られるようにする。
※「本」って言い方もへんやな〜。コンテンツ?
べつに図書館に行かなくても端末からデータを読み込めばいい。


コピーも可。PC通じてできるようにするとか赤外線通信でコピー機にデータ送るとか。
そのコピーの記録は自動的に図書館に残るとか(今は紙に書いて申請してるから同じこと)。
違法なコピーはできないようにロックがかかるとか(笑)


もし、こんなことが実現すれば、
心置きなく、田舎とか僻地とか、極地(笑)に引っ込める。
無人島に行く本を1冊に絞らなくてもよくなる!(ちょっとずれてるね)
※電波届くとこ…衛星つかえば大丈夫?あと発電機は必要か。


私はハードカバーの本、所蔵する本も好きだけど、
愛書家ではなく、単に書かれてるものがよめればいいので、
ぶっちゃけ形態にはこだわらない。
雑誌はすこし違うけど。


…図書館、いらんやん!


案の定、会場から電子出版物流通センターと利用者が直接やりとりできるようになると、
一極集中になって、たくさんの図書館は不要になるのでは?という質問が出た。
それに対して長尾さんは、リファレンスとか相談業務、コンサルティング業務?の方向で
力をいれていったらどうか、みたいな話をされたような…よく覚えてない。


図書館にいかなくても”本が読める”ようになっちゃったら…
市立図書館なくなっちゃうかもね。
郷土資料とかそのへんの収集やらなんやらかんやら。
”図書館”じゃなくて情報センターみたいな名前にしてやること拡げないと。
”図書館”という言葉が自分の首しめることになるかもよん。
※下にでてくるが、働いてた大学図書館でもリモートアクセスできるようになったらしい。


そういや、市立図書館のサイトからみられる、予約の多い資料なんだけど、
上位30番中、小説27冊。


1 266 1Q84 BOOK1 村上 春樹/著 新潮社 4月−6月 2009.5
2 192 パラドックス13 東野 圭吾/著 毎日新聞社 2009.4
3 183 1Q84 BOOK2 村上 春樹/著 新潮社 7月−9月 2009.5
4 128 極北クレイマー 海堂 尊/著 朝日新聞出版 2009.4
5 113 贖罪 湊 かなえ/著 東京創元社 2009.6
6 98 運命の人 1 山崎 豊子/著 文藝春秋 2009.4
7 89 告白 湊 かなえ/著 双葉社 2008.8
8 78 神去なあなあ日常 三浦 しをん/著 徳間書店 2009.5
9 77 IN 桐野 夏生/著 集英社 2009.5
10 75 再生 石田 衣良/著 角川書店 2009.4


私は、あまりこのへん興味がなかったんであれなんですが、
図書館は無料貸本屋云々ってこういうことかと。
こういう本たちの貸出以外で今の市立図書館に何ができるか。


パソコンの使い方講座とか(発想が貧弱やな)。
でも大学図書館でも似たようなもんやし、
最近は高校でHPを作ったりする授業もあるそうやけど、
そういうのに接する機会がない人、
うちにPCがない人なんかは、図書館でそういう機会を提供できるんやないやろか。
PCつかえんと、仕事にならんよ?
でもまー、3年で職員さんいれかわっちゃうそうやから(正職員ているのかな?)、
活動を継続させるのは難しいだろうねえ(いや、仕組みつくっとけば回るやろ)。


また、サイトには「調べる」というカテゴリがあるんだけど、
そのページにあるのはOPACと、予約の多い資料と新しく入った資料と
新聞・雑誌一覧だけで、
リファレンスのリの字もでてこない!
ほんと、これじゃ、ただの無料貸本屋さんやないか〜。


最近はまったく大学図書館のサイトをみてないので、よくわかんないけど、
数年前みたアメリカの公立図書館サイトから相談ごと
ぐぐったらこんな10年前のものがひっかかったんだけど、

 http://current.ndl.go.jp/ca982

 http://current.ndl.go.jp/ca1286
今、どーなんですかね。
県立図書館レベルの話になるんですかね。
地元の県立図書館、入り口にハローワークの求人ちらしおいてあったけど。


で、会場には大学図書館の人たちもきてて、なんで部外者の私がいるのかと(笑)。
今頃大英図書館のお土産をもって行ってきた。


あいかわらずしっちゃかめっちゃかに散らかってたんだけど、
目録を公開したところ(私がやめる前に公開してたが)
問い合わせが増えたそうで(トップページにリンクを動かしたからか?)
それはいいんだけど、現物がどこにあるかがわからん…とかいう話で
整理をすすめたりするそうだ。
8月から人を雇うとかで、くるかね?と来た。
ぶっちゃけ今の仕事よりも、よっぽど大学図書館のほうが面白いですよ!
まともな給料で中途採用してくださいよ!(笑)


ま、平日休みがあるから、ボランティアとかならできるんじゃないかなーと。
古文書講座にも通い始めたしね(ものになるんかいのぅ)
図書館友の会とか作ればいいのに。
お、ぐぐったらこんなんみつけた。けっこうあるんだな〜。
名古屋大学付属図書館
http://www.nul.nagoya-u.ac.jp/tomo/index.html
でも、サービス受けるほうじゃなくて、かかわるほうに興味があるんだよね。
暇をもてあましているシニアを組織してスキャンしまくるとかね???


8月、機会があったらのぞいてみよう。