安宅英一狂気と礼節のコレクター

日曜美術館をみた。
久々みるぞーとおもってみた回だった。

安宅英一という人や安宅産業という商社、NHKでドラマ化されたことも知らなかった。
東洋陶磁美術館はきいたことありましたけどね。
冒頭で千住明さんが音楽の人間にも馴染み深いといっていましたが、
パトロンというやつですな。


会社はつぶれても、こういう文化はのこるんですな。
なんか最近やたら目にするセゾンなんちゃらみたいな。
あ、まだ西武はあるけど。んーちょっと違うか?


ってことでテレビをみたあと図書館にいって
本を借りることができた。

美の猟犬―安宅コレクション余聞

美の猟犬―安宅コレクション余聞

※全部じゃありませんが、どっからどうやって入手したとか、
どうやって持ち帰ったとか、
カラー写真つきで解説されてます。
私は器よりも、こういう話のほうに興味があります。


白洲正子とかにしても、
敗戦直後っていうタイミングがよかったんだろうなと思ったしだい。
大名とか公家が税金払うために名品を放出


ああ、あと、この安宅さんにしても
戦前の金持ちって半端ないな〜みたいなね。
いわゆる成金にしてもね。
※コレクションは会社の事業として、そこからお金がでてますが、
 安宅さんの生活のほうの話。


博物館とか美術館でこういう陶磁器をみて
なんつーか心動かされるってことあんまりないですね。
それほど自分が意識してみてないというのもありますが、
器の名前、時代とかプレートがおいてあるだけではようわかりませんな。
ほんとにええものはそんなん関係ないんやろうな思いますが。
先日ルーシーリー展に行ってきましたが、
全部にピンとくるわけではありませんが、
ずーっとみていたいようなのも一つありましたね。


しかし、本を読んでて器の入手の経緯とか
器の特徴をしると、
やっぱり面白いですな。
番組でもでましたが、この美術館では自然光の下で
青磁を鑑賞できるようになっています。
そうした経緯も本にはかいてあります。


東洋陶磁のコレクションを美術商(壺中居、繭山龍泉堂、平野古陶軒)が
三日かけて評価した話も面白い。
中国陶磁、高麗陶磁は評価額にそんなに差がでなかったそうだが、
李朝当時となると評価がわかれたそうだ。
筆者は、そこが李朝陶磁の難しさであり、面白さだといっている。


韓国のやきものは韓国併合とかあのへんの時代というか
浅川兄弟の話は私でもしってますが、
韓国国内においてはどういう扱いを受けているんでしょうか。
全部海外に持ち出されたとか?
韓国には財閥とかありますよね。
かき集めてるってのはきいたことないですね。
ま、博物館とかに入ってしまうと無理でしょうね。


最後に、安宅コレクションのうち速水御舟の作品は山種美術館に移譲されましたが、
このまえ朝日の土曜版に館長さんがでてましたね。
いわゆるオーナー一族ですが、この人も照明の話をされていたような。
いいところにもらわれていってよかったですね。


大阪市立東洋陶磁美術館 ちょうど浅川兄弟の特別展やってるじゃありませんか!
http://www.moco.or.jp/
山種美術館 あらまートップの最初の画像が速水御舟だわ
http://www.yamatane-museum.jp/
奥村土牛ってここのやったんかー。「醍醐」三越に見に行きました。
「鳴門」にしても意外と小さい作品だったことが印象に残ってます。
http://www.yamatane-museum.jp/collection/collection.html
おお、ちゃんと寸法がかいてある。
私は山口蓬春の「市場」という作品@芸大も好きです。