白樺、柔道、民藝、韓国


NHKの『新日曜美術館』(番組HPはないようだ)
今日は「柳宗悦の家〜初公開!美の思索の拠点〜」だった。


以下番組表より


2006年の5月、東京駒場にある旧柳宗悦邸が、柳の死後45年ぶりに生前の姿によみがえった。柳が設計したこの家は、柳の民芸思想が随所に詰まった空間で、柳がのこした作品である。最近、最晩年の日誌も発見され、死の直前まで思索の探求をし続けていたことなど、人間・柳の姿が明らかになりつつある。柳邸を訪ね、柳宗悦の生活空間の魅力やそのこだわりを浮き彫りにし、柳の思想とその半生を探る。


だそうだ。


民藝館には一度いったきりだが、当時の私には全然ピンと来なかった。
(自分の意志で一人で見に行ったのだが・・・)


しかし今回テレビで見た宗悦邸、特に書斎はすばらしかった。
コの字型に部屋を覆う本棚。
天井までぎっしり本が詰まっている。
土壁も職人さんが特に再現されたものらしい(根岸の砂壁)。
黒田辰秋の大きな机(壁に掛け軸)、
自身がデザインした獅子の椅子、
BayWindowという出窓、
書斎に落ち着きを与える障子、



うー行きたい(民芸には直接関係ないな)。
絶対居心地がよさそうだ。


思えば武相荘とか益子参考館上台とか
居心地がよさそうなところの持ち主たちはだいたい同時代人か?
民藝つながり?


いままで柳宗悦とか「民藝」にはまったく無関心できた。
(どっかで先入観をもったのかな…)


ぽってりした地味な焼き物に当時あまりピンとこなかったからかもしれない。


でも韓国の面取りつぼをみて民芸に目覚めたというのが面白い。


それで今日の特集。


番組に次男の柳宗玄氏が登場し、
空襲の時宗悦氏が火消しの装束みたいなのを着ててぎょっとしたとか
オランダ人将校が土足で家に上がりこんできて云々、
GHQの日本通の女性のおかげで自宅をとられずにすんだなど
家にかかわる話をされたのだが、

画面にあらわれた宗玄氏のお姿(後姿とか宗悦氏に似てる)
どっかでみたような・・・とおもっていたら嘉納治五郎によく似ている。
というか柳宗悦嘉納治五郎は甥と叔父の関係だそうだ。




                  加藤本四郎(韓国仁川の領事) 
                    ||
                  ―直枝子
   柳楢悦(海軍少将軍)  |
    ||―――――――――――宗悦(楢悦三男) 
  ―勝子(治五郎の姉)   |
  |               ―千枝子
  ―嘉納治五郎           ||
                  今村武志(朝鮮総督府の事務官)



白樺、柔道、民藝、韓国、つながってるな〜。
面白いな〜。


昼から図書館で本をいろいろ借りてきたが、
「韓国民芸の旅」高崎宗司(草風館)、面白そう。
九博で浅川兄弟のことをはじめて知ったのだが、
宗悦・浅川兄弟の足跡をたずねてみたい。

しかしなんで発見された晩年のメモは
英語だったんだろう。リハビリだったのかな。


日本民藝館 http://www.mingeikan.or.jp/
      (旧柳宗悦邸が一般公開される 6/8-13)
草風館 http://www.sofukan.co.jp/


<今日借りた本>
柳宗悦と民藝の現在」松井健,吉川弘文館,2005
「女一人の買いつけ世界旅行」岡田正子,三一書房,2000
柳宗悦の世界 (別冊太陽) 手仕事の日本 (地球人ライブラリー) 柳宗理 エッセイ 韓国の手仕事 韓国民芸の旅 和紙とケータイ―ハイテクによみがえる伝統の技 江戸の手わざ―ちゃんとした人、ちゃんとした物


<これからいってみたいとこ>
鳥取民芸美術館,出雲民藝館