平田オリザ「わかりあえないことから」再読中


メモ

平田オリザによる演劇の手法を用いたワークショップ(応用編)

また、欧米に於ける「社会的包摂(social inclusion)」の典型的な例としてはホームレスプロジェクトがあげられるそうです。月1回、シャワーを浴びてもらったり、演劇を鑑賞してもらったりする機会を提供しているそうです。先進国のホームレスは、生まれながらにしてホームレスだった人はほとんどいなく、何らかの理由で社会からドロップアウトした人がほとんどとのこと。そういった人たちに、芸術的なものに触れてもらい、「子どもの頃、母親とコンサートいったなー」とか、「オペラ好きだったなぁー」とか思い出してもらうことで、生きる気力を取り戻してもらい、労働意欲が生まれれば行政に於いても非常にコストパフォーマンスの高いホームレス対策となるそうです。

逆に炊き出しだけ行ったとしても、命は救えても、抜本的なホームレス対策にはならないとのこと。なぜならホームレスになる理由の半分は精神的な理由だからだそうです。もちろん経済的な理由もありますが、経済的な理由だけであれば、生活保護を受けるという道が残されているため、ホームレスになるのには確かに別の理由があるはずです。そして、そこを解決する為には、精神的な部分に対して何らかのケアをしなくてはならなず、その時にこそアートの役割は大きいのだと平田さんは言います。

新刊が出たそうですね。

今読んでるのはこれ↓