ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?


「ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?」 (シリーズ・子どもたちの未来のために)

「ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?」 (シリーズ・子どもたちの未来のために)

たまたま子どもの棚を横切ったときに手に取った本なんだが・・・
閲覧室で一気に読んでしまった。


ベトナム戦争の帰還兵、元海兵隊、ネルソン氏の話。



ベトナム戦争の映画はなまなましいものが多いけど
文章で読んだのは初めてかもしれない。




洗脳されていくこと(兵士は考えなくてもいい〜殺人マシーンになること)
フルメタルジャケット」のとおり。
訓練を経てベトナムにいくとき、ネルソンさんはうずうずしていたそうだが、
軍隊生活が続く中で、いろいろひっかかるものがあったそうだ。


また最初に殺した人と最後に殺した人は記憶に残っているそうだ。


あと自分が覚えているのは

  • ベトナムのキャンプに南軍(奴隷制支持の旗)の旗があったこと、
  • 前線に黒人兵が多かったこと。
  • 殺したベトナム人が最後にはいた言葉。
  • ベトナムがまくプロパガンダのチラシを読んで。
  • ベトナム人と仲良くしているうちに思ったこと。
  • 自分の体重より重い荷物を背負っての行軍。
  • ジャングルの中でトイレを隠すことは重要。
  • モンスターになってしまう人


ベトナムから帰還してホームレスになっていたとき
小学校の先生をしていた高校の同級生に頼まれ、
子どもたちに戦争の話をすることをきっかけに、
彼は立ち直った。
帰還した時点でまだ23才くらい。



これはしんどい。



ネルソンさんはPTSD(夜になったら異常に戸締りに神経質になったり、
ベトナム兵と間違えて奥さんの首を絞めたり)に苦しんだそうだが、
アメリカで兵隊をやってた人、やってる人で、いまだに苦しんでいる人もいるだろうに
そういうのが社会問題にならないのだろうか。


で、夜、NHKスペシャルを途中から見た。
硫黄島玉砕戦」生還兵が語る日米軍激突



はー。
生き残ってる人も当時は17歳とか高校生くらいの歳で戦争にいってる。
よく生きて帰ってこられたな〜と思う。
ってか少年兵ってやつかな。
末期の軍隊はどの程度の年齢構成だったのかよくわからないけど
国賊は戸籍に赤い罰点をつけられる?とか
投降するにも精神的なしばりがあって、
結局たくさんなくなったようだ。
職業軍人と徴兵されて軍隊に行った人の違いってどんなだったんだろう。


生き残りの人が
戦争が終わってすぐに硫黄島の戦いの記憶を書き留めていたそうだけど
いま61年経って、テレビの前で話をしたりしてるのを見ると
昨日書いた中国の正史ではないけれど
時間が必要なのかなとも思った。


当時の海兵隊の人が、
掃討が終わった塹壕の中に入って
怪我をした人が寝たであろう台があるのを見て
どんな思いで日本兵はそこに寝てたんだろうと想像したといっていた。


集団ヒステリーというか、狂ったシステムにいたら
自分はまともでも、もうどうにもならんなと思った。



私が天皇だったら(笑)、この番組みたあと天皇辞めるよ。
昭和天皇の神経がわからんな。
昭和天皇がなくなって天皇の戦争責任云々の話は最近聞かないけど
皇族やってられる感覚もわからない(笑)
まー皇族だけに戦争の責任があるわけではなく
国民全部の責任だと思うけどね。